2008年10月30日

スケートアメリカ 読者レポート

掲示板に来られている「道」さんから、スケートアメリカのレポートを頂きました。



☆安藤美姫選手 復活そして銅メダルおめでとう!
スケートアメリカ現地にて応援が出来ましたので、報告します。
女子シングルということでは、24日の公式練習、25日公式練習・SP 26日公式練習・LP・EX を見ました。
ちなみにこういう練習まで全て見る事が出来る、通しチケットがあり、私の席はシルバークラスで190ドルでした。(ゴールドでも250ドル)この金額にはさらに、スケアメのチケットホルダー、バッジ、プログラム(充実したパンフレット)、ファンフェスタ(試合なのに一部の選手のサイン会もあり)への参加FEEが含まれていて、もちろん、女子シングル以外のペア、ダンス、男子シングルも全て見る事が出来ます。この料金は、現地アメリカの感覚でリーズナブルなものかどうかは分かりませんが、とても、ファンサービス精神に溢れた、充実した大会だったと思います。
既にTV放映後ですので、非常に主観的なレポ(っていうよりは感想文)となりますがご容赦下さい。

☆24日の公式練習
すぐに感じたのは、安藤選手の身体の絞込みでした。体重落とすだけでも既に大変だったろうなと思い、4回転への意気込みを強く感じました。3−3はバンバン決まるし、4回転も成功し、練習とはいえ、生で、世界で安藤選手しか出来ない4回転を見ることが出来て感動してしまいました。

☆25日公式練習
新しい衣装で登場!紫にピンク。COIの衣装なのかなと思っていましたので驚きました。
何を着ても似合うし、どの選手よりも綺麗!可愛い!というのが率直な感想です。
SPの練習でしたので、3−3が中心だったように記憶しています。
会場に貼った、バナーをモロゾフコーチが認識してくれました。(たぶん、、)

☆25日SP
あの世界選手権から7ヶ月あまり、怪我を治して、リハビリ、トレーニング、リンクに戻って、復帰第一戦がいきなり国際試合って一体どんな気持ちだろう。やはり安藤選手の表情は緊張感に溢れていました。「Miki Ando」の会場のコールでは大変な拍手と歓声がありました。そして、プログラムが始まり、3−3が決まったときは、「やった!」ととても嬉しかった。そしてどんどんジャンプが決まり、ステップでの転倒はありましたが、フィニッシュ後の多くの拍手と歓声に少し照れながら、ビッグスマイルで答えてくれました。安藤選手は、アメリカでもかなり人気があり、愛されていることを感じ、彼女の復活を讃える歓声でした。アメリカの方々の応援は本当に暖かい。日本のファンとしてお礼を言いたい気持ちになりました。同行した友人にプレゼントを投げいれてもらいました。

☆26日公式練習
あざやかな紺と白の衣装もとても似合っていました。4回転も決まり、これは跳んでくれる!と私も思いました。会場に貼ったバナーを安藤選手も認識してくれたようです。(たぶん、、)
安藤選手本人が「ベストを尽くした感を感じる演技」が出来ることを願うばかりです。

☆26日FP
6分間練習に入る前の安藤選手の表情は、とても気合が入っていました。
そして、FPの開始、3−3が決まり、跳んだ!、3Sでした、、。 公式練習で、4回転成功をなんども見ていたため、期待してしまい、少し残念でした。
そして、殆ど完璧に滑り終えてくれましたが、SPの後と違いお客様の拍手は少し少なかったように思います。女子唯一の4回転を成功したジャンパーであり、再び4回転に挑戦するということを、アメリカでどの程度知られていたかはわかりませんが、トライしてくれなかったことへの反応も少し感じました。でも、それだけ期待されている技術を持ったアスリートであり、ほぼ完璧な演技をしても、拍手が少ないことがエールであることを認識すべきだし、大きな価値であることなのだと思いました。シーズン初戦であり、トライしない選択をすることもアスリートとして大きな勇気が必要だったと思われます。

キスクラでは笑顔も見せてくれたし、何より、今年の第一目標である、4回転をあれだけ練習でやっていても、怪我無くすべり終えてくれたこと。初戦で表彰台に上がってくれたことがとても良かった。戻るための、精神的な葛藤、リハビリやトレーニングを思ったら、十分な復帰初戦だったのではないでしょうか。何より世界選手権から再び世界の戦いの場に再び戻ってきてくれたことに感謝したいです。

☆26日表彰式
「Miki Ando」コールで表彰台に向かう、笑顔は光り輝いていました。表彰台に上る前のポーズも一番かっこよかった。
そして、キム・ヨナ選手。中野選手とハグすると、会場からあたたかな声援がありました。
讃え合う精神は美しく、会場のお客様に届きました。とても温かな瞬間です。ますます、応援したくなってしまうのでした。

☆26日EX
照明演出のまったくないところでボレロを見ました。シャーロットで歓声があがりました。最後まできっちり魂のこもった演技を見せてくれました。
EXの最後に、選手が何か(なんだろう?)を会場のお客様に投げ入れてくれるというファンサービスがあり、シルバー中野選手・!ゴールド!小塚選手と楽しそうにファンサービスをしてくれました。EXに日本選手3人全員が出場してくれるって凄いことじゃないでしょうか。
再び戦いの場に戻ってきてくれて本当にありがとう。
そして、銅メダル獲得おめでとう! 又、次を期待させてくれる演技でした。

チャイナカップでも安藤選手自身がその時のコンディションで、ベストを尽くした感を感じることが出来る演技が出来ますように! 出来ればそれが、4回転成功も含まれていますように!



読者の皆様からのコラムやレポートで長文の場合などは、メールで投稿いただければ、順次、掲載してまいります。
匿名、イニシャル、HNなど、いずれでもけっこうです。
また、多少編集させて頂く場合があることを予め お許し願います。
投稿は
こちらまで。
 
posted by administrator at 00:33 | TrackBack(0) | 安藤美姫 | 更新情報をチェックする

2008年10月18日

SA女子シングル予定表 (日本時間表示)

以下はスケートアメリカ公式サイトおよび IceNetwork に準拠しています。
http://www.2008skateamerica.com/schedule2.htm
http://web.icenetwork.com/documents/2008/10/21/53718/1/2008_Skate_America_Schedule_FINAL.pdf
なお、現地はサマータイムです。

公式練習1
日本時間 24日(金)  4:10〜5:30AM

歓迎セレモニー
日本時間 24日(金)  10:30AM〜 
 
公式練習2
日本時間 25日(土)  4:45〜6:00AM(出場順)

開会式
日本時間 24日(土)  11:00〜11:15AM 
 
公式練習(SP)
日本時間 26日(日)  2:50〜4:00AM(出場順)
 
SP競技
日本時間 26日(日)  11:00〜12:40AM
 
公式練習(FS)
日本時間 27日(月)  1:10〜2:30AM(出場順)
 
FS競技
日本時間 27日(月)  5:00〜7:00AM

表彰式
日本時間 27日(月)  7:00〜7:15AM
 
エキシビション
日本時間 27日(月)  9:00〜11:30AM


試合経過等は ISU公式サイトで追うことができます。
http://www.isufs.org/results/gpusa08/
 
なお、地上波放送が終了するまで、掲示板にて結果の判る書き込みがあった場合は、公開を待機させて頂きますので、悪しからずご了承ください。

posted by administrator at 23:26 | TrackBack(0) | 安藤美姫 | 更新情報をチェックする

2008年10月07日

スケートアメリカの安藤選手〜 '04、そして'08 〜

'03/'04シーズン、安藤選手はジュニアグランプリファイナルと世界ジュニア選手権を両方制覇し、また全日本はジュニア3連覇に加え、シニアも初制覇して、勢いを駆って世界選手権も初出場4位と大健闘しました。
そして迎えた'04/'05年の本格的シニアシーズン、その第1戦が安藤選手にとってのスケートアメリカ初参戦でした。
場所はピッツバーグ、前年の成果の喧伝のあおりで、現地で見る側はむしろきびしい目になっていた様子が、あちこちの記録に残っています。
 
'04年のスケートアメリカ(以下SA)には SP滑走順に 安藤、Hegel、Manzano、Czisny、Liashenko、Calvez、Nikodinov、太田由希奈、Phaneuf、Fan Zhang、Poykio の11選手が出場、1番滑走ながら安藤選手は“ジプシーソウル”をノーミスで滑り、PCSトップの Nikodinov を僅差0.02で抑えて、みごと SP1位となります。
会場の電子表示トラブルでスタートを待たされ、1番滑走でPCSが出にくい中のSP1位は、初優勝を本人にも否応なく意識させるものとなったかもしれません。
 
そのせいかどうか、翌日のフリーの“ギターコンチェルト”の演技で、果敢に挑戦した4回転サルコウは、1/3回転ほど不足して転倒、記録が3Sとなった上にGOEが−3、そのあとは立て直して頑張りますが、終盤のルッツも着氷で転倒してしまいます。
フリー6位ということになる結果に、Kiss&Cryでは佐藤コーチの脇で表情も沈み、無念さを隠そうとしませんでしたが、安藤選手は結局 シズニーを抑えて総合3位となって銅メダルを獲得し、GPファイナルへとつなげます。
 
この時のことを安藤選手自身は10日ほど後に、FPに“火の鳥”のようなテーマ性が無いので苦戦している旨、また、自分の演技が出来なかったのでとても悔しかった旨、語っています。
事実、「ジャンプのチャレンジはあっぱれだが安藤選手の滑りが音楽を表現していない、今後その面で成長して欲しい」といった評価が、海外では多かった様子です。
 
しかしエキシビションの“Mickey”では、FPとはうって変わった溌剌さを披露し、北米のファンを「こういうMikiが断然良い!」と言わせるなど、おおいに喜ばせたのでした。
 
これが安藤選手の本格的なシニアシーンのスタートでした。
 
その後 '06年、'07年、にSAのアサインを受けて出場し、彼女がここSAからの所持メダルを、世界ジュニア選手権同様、金・銀・銅のセットとして揃えるに至ったのは、ご存知かと思います。
 
・・・・
いよいよグランプリシリーズが近づいてきました。
安藤選手は今年もこのSAで競技のスタートを切ります。
 
先シーズン、バーンアウトシンドロームと思われる状況や、エッジの矯正などに苦しみ、さらには、度重なる怪我のため、一度は引退すら決意した彼女。
 
しかし、「それらは無駄ではなかった」と語り、今シーズンは「4回転にもチャレンジする」と、決意も新たに前向きなコメントをされています。
屈託のない笑顔の安藤選手の表情からは、穏やかさと、何かが吹っ切れたような「強さ」を垣間見ることができます。
 
今回のSAには下記リストのように強豪がひしめいていますが、彼女にはぜひ、競技という次元を超えて のびのびと、自らの演技を想い余すところ無く、完全に出し切って頂けるよう、皆様と共に力いっぱい応援したいと思います。

「結果は後からついてくるもの」、この安藤選手本人の言葉に 全てが言い尽くされているに違いありません。
 
 
--- スケートアメリカ 2008 に出場の女子シングル選手のリスト ---
〜 ISUランキング順(シーズン開始時点)に並べ、それぞれのパーソナルベストを記載してあります〜

Yu-Na KIM         KOR   WR  2 3692    PB 197.20 (CoR 07)
Miki ANDO         JPN   WR  4 2820    PB 195.09 (WC 07)
Yukari NAKANO     JPN   WR  5 2790    PB 177.40 (WC 08)
Kimmie MEISSNER   USA   WR  8 2602    PB 189.87 (WC 06)
Mirai NAGASU      USA   WR 15 1880    PB 163.84 (WJC 07)
Rachel FLATT      USA   WR 19 1505    PB 172.19 (WJC 08)
Mira LEUNG        CAN   WR 21 1448    PB 157.36 (4CC 08)
Valentina MARCHEI ITA   WR 22 1424    PB 153.60 (WC 07)
Susanna POYKIO    FIN   WR 23 1368    PB 163.98 (WC 05)
Tugba KARADEMIR   TUR   WR 35  910    PB 138.73 (EC 08)
Annette DYTRT     GER   WR 63  559    PB 144.31 (WC 08)
Yan LIU           CHN   WR 75  467    PB 145.92 (CoC 05)
 
WR=World Ranking
PB=Personal Best score
WC=World Championships
EC=European Championships
4CC=Four Continents Championships
WJC=World Junior Championships
CoC=Cup of China
CoR=Cup of Russia

 
posted by administrator at 21:18 | TrackBack(1) | 安藤美姫 | 更新情報をチェックする