多少の運不運があるにせよ、ファイナルへと残る戦いが熾烈なものであることは、今般のGP最終戦フランス大会でも おおいに実感できたところですが、そのファイナル、出場回数を全参加国の女子シングルスケーターをとおして見ると、次のようになり、安藤選手の上にロシアの二人がいるのが目につきます。
スルツカヤ 10回
ブッテルスカヤ 7回
安藤美姫 6回
クワン 5回(+辞退1回)
浅田真央 4回
キム・ヨナ 4回
恩田美栄 3回(+辞退1回)
村主章枝 3回
荒川静香 3回
中野友加里 3回
ロシェット 3回
コストナー 3回
<以下 略>
トップのスルツカヤは シニア計11シーズンのうち10回の出場 (2003年は病気療養)、うち 9回ものメダル、そして 4個は金メダルです。 彼女が世界選手権に ジュニア時代の1回を含め 計9回出場し、うち 金メダルが 23歳と 26歳の時の 2つであるのに比べ、GPファイナルではめざましい高率になっています。
一方、安藤選手は これまでのところ、2006年の消化器感冒による不運などもあったにしても、メダルは昨年の一つに留まっており、この GPファイナルがある種の鬼門であったような様相も否定できません。
事実、安藤選手自身も かなりの間、いくつかのさりげない発言の中で、GPファイナルでのメダルの無いことを多少 気にしている様子がありましたが、昨年ついに銀メダルを獲得したのは記憶に新しいところです。
鬼門の鬼も退治できた、と言ったところでしょうか。
・・・
いろいろな憑き物を払い去った今シーズン、しかも安藤選手がシリーズポイント筆頭で参加する今年の GPファイナル。
全日本選手権と日にちが接近しており、日本の選手には連戦となりますが、今年はオリンピック出場が掛かるようなタガも無いので、ここは守りに入らず、自由闊達に攻めに転じることのできる好機と思われます。
安藤選手には、新たな挑戦の端緒を積極的に描き、次のステップへと ぜひ積み重ねて頂きたい ・・・期待も あらたに募ります。
http://www.gpf2010.sports.cn/
http://www.isuresults.com/events/fsevent00011201.htm
http://web.icenetwork.com/events/detail.jsp?id=68074
◆
「スケジュール」にも ご案内してあります時間表(*)を、日本時間に直して 以下に記します。
(*) http://www.isuresults.org/events/GPF10_ColouredTimeSchedule.pdf
公式練習 1(SP・FS)
日本時間 8日(水) 14:00〜14:40
公式練習 2(SP・FS)
日本時間 9日(木) 14:30〜15:10
公式練習 3(SP 出場順)
日本時間 10日(金) 11:00〜11:30
SP競技
日本時間 10日(金) 20:30〜21:16
地上波放送: 20:00〜21:48
公式練習 4(FS 出場順)
日本時間 11日(土) 11:25〜12:05
FS競技
日本時間 11日(土) 19:10〜20:03
地上波放送: 19:00〜21:21
表彰式
日本時間 11日(土) 22:50〜
エキシビション練習
日本時間 12日(日) 10:00〜13:15
エキシビション
日本時間 12日(日) 15:00〜17:30
地上波放送: 18:56〜20:54
バンケット
日本時間 12日(日) 20:30〜
なお、今回は ショート・フリー いずれも、女子はロシア大会のフリー同様、リアルタイム、あるいはそれに近い放送が想定されますので、結果を含む書きこみであっても、公開待機することなく、掲載させて頂きます。
悪しからずご了承ください。
オンライン・リザルトはこちら:
http://www.isuresults.com/results/gpf1011/ (予想URL)
http://www.isuresults.com/results/gpf1011/SEG011.HTM (SP 予想URL)
http://www.isuresults.com/results/gpf1011/SEG012.HTM (FS 予想URL)
また、現地観戦される方のレポートを こちらに ぜひ お寄せ頂けますよう、お待ち申し上げます。
◆
出場選手、ならびにその パーソナルベスト、シーズンベスト を記しておきます。
Miki ANDO JPN PB 195.09 (WC 07) SB 174.47 (CoR)
Alissa CZISNY USA PB 172.37 (SC 10) SB 172.37 (SC)
Carolina KOSTNER ITA PB 184.68 (WC 08) SB 164.61 (NHK)
Kanako MURAKAMI JPN PB 165.47 (WJC10) SB 164.93 (SA)
Akiko SUZUKI JPN PB 181.44 (OG 10) SB 172.74 (CoR)
Rachael FLATT USA PB 182.49 (OG 10) SB 162.86 (SA)
PB=Personal Best score
SB=Season Best score
OG=Olympic Games
WC=World Championships
WJC=World Junior Championships
NHK=NHK Trophy
SC=Skate Canada
SA=Skate America
CoR=Cup of Russia (Rostelecom Cup)