2011年06月05日

"Skate of her Life" 〜未来形の輝き〜

世界選手権やサンクトペテルブルグでの安藤選手の感動的な演技の余韻から抜け出せないまま、いや抜け出したくないままに、ふとカレンダーに目をやると 既に6月の第1週も終わりつつあり、管理人一同も それと意識しないうちに 当サイト Miki Ando & Fans の3周年が過ぎてしまっていることに気付かされます。
 
はや3年、当サイトがここまで来ることが出来たのも、ひたすら皆様のお力添えの賜物と思います。 折りにふれ励ましのお言葉もたくさん お寄せ頂きました。 この場をお借りして心から お礼申し上げますと同時に、運営の行き届かない所については今後とも ぜひ ご鞭撻を頂きたいと思います。
また振り返れば、3年前の立上げ そして初年度に かけがえのない貢献を頂いた方々にも、この機会に 改めて感謝の意を お伝えしたいと思います。
 

 
たいへん短く感じる3年でしたが、その同じ3年をこれから先に想い描くと、その3年間は 安藤選手が次の目標としているソチ五輪を ゆうにカバーしてしまいます。 おそらくソチまでは さらにいっそう 短く感じるだろうことは ほぼ間違いないでしょう。
 
・・・
安藤選手は全日本選手権直後のインタビューで自分を「ベテランではない」と言い切り、みずから「ベテラン」の例示として26歳以上を挙げていましたが、もちろんこの26歳は安藤選手が次の五輪に出たと仮定したときに彼女がやっとなったばかりの年齢、そのソチまでは自分は進歩を続けるのだ、そういう確信・直感を、端的で無意識な表現に込めたもの・・そういう「26歳」なのだと思います。
 
確かに第2次世界大戦後の世界女王の実数38名の中では、そのほとんどが最後の王座を18歳から22歳の間に取得していて、下の例外が リピンスキーの14歳、バイウルの15歳、マイズナーの16歳、そして上は4ヶ月のはみだしが安藤選手、さらに上がブッテルスカヤとスルツカヤの26歳となっているため、上記のインタビューで「ベテラン」という表現を質問者が口にしたとしても、無理からぬ所がややあります。
 
しかし、ベテランかどうかは、本人がキャリアの途上のどの位置にいるかの体内感覚とでも言うべき尺度で測るほうが、明らかに実際に即しているはずです。
それでなくても安藤選手は おそらく、たくさんの課題が自身の競技人生に残されていることを、(またそれゆえこその かえって大きな喜びとともに、) 感じておられるのではないでしょうか。
 
3Lz-3Lo の再構築、4回転サルコウの少なくともあと1回の認定、プログラムにおいては より多彩な表現のニュアンスの獲得、さらなる音楽的な滑りの探求、そして可能なら結果としての五輪のメダル・・・これらはあくまでファンとして勝手かつ僭越に想像する彼女の目標リストです。
しかし勝手と言いつつも、2度の世界選手権者でありながらも さらに膨らむ安藤選手の意欲は、3−3−3を練習で跳んでいることなどに言及した最近のインタビューから見ても、実際の彼女自身の想いとして、隠しきれていないように感じられるのですが、いかがでしょうか。
 

 
あれだけの気迫の演技をやり遂げた後にもかかわらず、
"Skate of my Life" (一生一度の最高のスケート)を未だに達成したわけではない、
そんな感じの、良い意味での不満げな表情を、モスクワの表彰台の上で微かに漂わせたように見えた 我らが安藤選手。
 
次の3年が彼女にとって夢を紡ぐ豊かな日々となることを願い、またその道のりに待ち構えているであろう幾多の起伏を想い描くと、応援する者にとっても、これからが正念場に違いない、そんな覚悟が湧いてきます。
 
安藤選手の "Skate of her Life"、 それはまだ見ぬ未来形の輝きに満ちた言葉として 私たちファンをこれからの3年、魅惑し続けるものであって欲しい。 そしてそれはそうなると確信します。



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posted by administrator at 13:10 | TrackBack(0) | 安藤美姫 | 更新情報をチェックする