2008年10月07日

スケートアメリカの安藤選手〜 '04、そして'08 〜

'03/'04シーズン、安藤選手はジュニアグランプリファイナルと世界ジュニア選手権を両方制覇し、また全日本はジュニア3連覇に加え、シニアも初制覇して、勢いを駆って世界選手権も初出場4位と大健闘しました。
そして迎えた'04/'05年の本格的シニアシーズン、その第1戦が安藤選手にとってのスケートアメリカ初参戦でした。
場所はピッツバーグ、前年の成果の喧伝のあおりで、現地で見る側はむしろきびしい目になっていた様子が、あちこちの記録に残っています。
 
'04年のスケートアメリカ(以下SA)には SP滑走順に 安藤、Hegel、Manzano、Czisny、Liashenko、Calvez、Nikodinov、太田由希奈、Phaneuf、Fan Zhang、Poykio の11選手が出場、1番滑走ながら安藤選手は“ジプシーソウル”をノーミスで滑り、PCSトップの Nikodinov を僅差0.02で抑えて、みごと SP1位となります。
会場の電子表示トラブルでスタートを待たされ、1番滑走でPCSが出にくい中のSP1位は、初優勝を本人にも否応なく意識させるものとなったかもしれません。
 
そのせいかどうか、翌日のフリーの“ギターコンチェルト”の演技で、果敢に挑戦した4回転サルコウは、1/3回転ほど不足して転倒、記録が3Sとなった上にGOEが−3、そのあとは立て直して頑張りますが、終盤のルッツも着氷で転倒してしまいます。
フリー6位ということになる結果に、Kiss&Cryでは佐藤コーチの脇で表情も沈み、無念さを隠そうとしませんでしたが、安藤選手は結局 シズニーを抑えて総合3位となって銅メダルを獲得し、GPファイナルへとつなげます。
 
この時のことを安藤選手自身は10日ほど後に、FPに“火の鳥”のようなテーマ性が無いので苦戦している旨、また、自分の演技が出来なかったのでとても悔しかった旨、語っています。
事実、「ジャンプのチャレンジはあっぱれだが安藤選手の滑りが音楽を表現していない、今後その面で成長して欲しい」といった評価が、海外では多かった様子です。
 
しかしエキシビションの“Mickey”では、FPとはうって変わった溌剌さを披露し、北米のファンを「こういうMikiが断然良い!」と言わせるなど、おおいに喜ばせたのでした。
 
これが安藤選手の本格的なシニアシーンのスタートでした。
 
その後 '06年、'07年、にSAのアサインを受けて出場し、彼女がここSAからの所持メダルを、世界ジュニア選手権同様、金・銀・銅のセットとして揃えるに至ったのは、ご存知かと思います。
 
・・・・
いよいよグランプリシリーズが近づいてきました。
安藤選手は今年もこのSAで競技のスタートを切ります。
 
先シーズン、バーンアウトシンドロームと思われる状況や、エッジの矯正などに苦しみ、さらには、度重なる怪我のため、一度は引退すら決意した彼女。
 
しかし、「それらは無駄ではなかった」と語り、今シーズンは「4回転にもチャレンジする」と、決意も新たに前向きなコメントをされています。
屈託のない笑顔の安藤選手の表情からは、穏やかさと、何かが吹っ切れたような「強さ」を垣間見ることができます。
 
今回のSAには下記リストのように強豪がひしめいていますが、彼女にはぜひ、競技という次元を超えて のびのびと、自らの演技を想い余すところ無く、完全に出し切って頂けるよう、皆様と共に力いっぱい応援したいと思います。

「結果は後からついてくるもの」、この安藤選手本人の言葉に 全てが言い尽くされているに違いありません。
 
 
--- スケートアメリカ 2008 に出場の女子シングル選手のリスト ---
〜 ISUランキング順(シーズン開始時点)に並べ、それぞれのパーソナルベストを記載してあります〜

Yu-Na KIM         KOR   WR  2 3692    PB 197.20 (CoR 07)
Miki ANDO         JPN   WR  4 2820    PB 195.09 (WC 07)
Yukari NAKANO     JPN   WR  5 2790    PB 177.40 (WC 08)
Kimmie MEISSNER   USA   WR  8 2602    PB 189.87 (WC 06)
Mirai NAGASU      USA   WR 15 1880    PB 163.84 (WJC 07)
Rachel FLATT      USA   WR 19 1505    PB 172.19 (WJC 08)
Mira LEUNG        CAN   WR 21 1448    PB 157.36 (4CC 08)
Valentina MARCHEI ITA   WR 22 1424    PB 153.60 (WC 07)
Susanna POYKIO    FIN   WR 23 1368    PB 163.98 (WC 05)
Tugba KARADEMIR   TUR   WR 35  910    PB 138.73 (EC 08)
Annette DYTRT     GER   WR 63  559    PB 144.31 (WC 08)
Yan LIU           CHN   WR 75  467    PB 145.92 (CoC 05)
 
WR=World Ranking
PB=Personal Best score
WC=World Championships
EC=European Championships
4CC=Four Continents Championships
WJC=World Junior Championships
CoC=Cup of China
CoR=Cup of Russia

 
posted by administrator at 21:18 | TrackBack(1) | 安藤美姫 | 更新情報をチェックする

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